ABOUT研究室について

「血液のがん」である白血病や
骨髄異形成症候群の発症メカニズムを解明し、
新たな治療薬の開発を目指します。

腫瘍医科学研究室ホームページにご訪問頂きありがとうございます。

平成28年7月1日付で東京薬科大学 生命科学部 腫瘍医科学研究室に着任いたしました。これまで、血液内科医として臨床と研究を行ってまいりました。今後、血液がんを中心に臨床と基礎研究をつなぐトランスレーショナルリサーチを行っていきたいと思っております。

血液がんである白血病、さらに第二の白血病と呼ばれている難治性の骨髄異形成症候群(MDS)の発症機序の解明を目指して研究しています。次世代シーケンス技術の進歩によってがんのゲノムレベルでの異常が多数同定されましたが、これらの遺伝子異常は単独でがんを発症することはありません。複数の遺伝子異常が蓄積し、がんが発症すると推測されています。その中で、我々の研究室では造血細胞の発生に不可欠な転写因子RUNX1の異常を中心とした分子発症メカニズムを検討しています。その手法として、患者さんの臨床検体から得られる情報をもとにした臨床研究を出発点として、そこから基礎研究につなげていくというのがこの研究室の特徴です。臨床検体(ベッドサイド)から得られる膨大なデーターを解析し、基礎研究(ベンチ)を行い、得られた結果を臨床に役立てる橋渡し研究が医学研究において現在最も求められている研究手法です。

病気を診るのは医者だけではありません。“がんを治す”を合言葉に、医学研究を行う研究者を育成したいと考えています。がん・血液学研究に興味のある研究マインドを持った学生さんを大歓迎します。

原田浩徳